――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
米アマゾン・ドット・コムの販売事業者は同社と愛憎半ばする関係にあるかもしれないが、株主は今のところ両者を愛している。
アマゾンは4-6月期(第2四半期)決算の不振が見込まれていたが、販売事業者の好調な売上高に救われた。28日午後に発表された第2四半期決算は、第三者販売事業者サービス部門の売上高が前年同期比9%増の274億ドルとなった。これはアナリスト予想を6%上回り、アマゾンの小売事業の大半を含むオンライン店舗部門の不調を補った。オンライン店舗部門の売上高は約509億ドルと3四半期連続で減収となり、アナリスト予想を2%下回った。
販売事業者の好調な売上高は、アマゾンの利益にとりわけ寄与した。その利ざやはアマゾン自体が最終販売責任者(MoR)のときよりも大きい。アマゾンが販売する商品の購入コストを負担せずに済むためだ。会社全体の第2四半期営業利益は33億ドルとアナリスト予想を84%上回った。
アマゾンの株価は1-3月期(第1四半期)決算発表以来15%下落していたが、第2四半期決算を受けて28日の時間外取引で13%急伸した。
アマゾンも、他の企業――特に従来型の小売業者――を圧迫している経済的要因に無傷でいられないのは確かだ。しかし、今回の決算や7-9月期(第3四半期)増収率が2桁に回復するとの見通しは、小売事業のライバルであるウォルマートが今週発した警告と比べて明らかに楽観的だ。ウォルマートは、顧客が食料品とガソリンの購入を優先するため雑貨の購入を抑えているとして、利益見通しを引き下げた。アマゾンのブライアン・オルサブスキー最高財務責任者(CFO)は28日の電話会見で、同社ではそうした影響はまだ出ていないと述べた。
同氏はまた、新型コロナウイルス禍に積み上がった過剰な倉庫スペースの解消は「着実に進んでいる」と明らかにした。一方、クラウド事業のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、売上高が前年同期比33%増の197億ドルと予想をわずかに上回った。広告事業の売上高は同18%増となった。同社よりも広告事業の規模がはるかに大きいライバルのメタ・プラットフォームズが、第2四半期決算で初の減収となったのとは対照的だ。
今回の決算はアマゾンにとって「夏の憂鬱」を回避するのに十分プラス材料となった
